ノスタルジーノート

いままで歩いてきた道、重ねてきた経験、懐かしいもの、愛着のあるもの、思い出、ノスタルジーを感じる風景、そこから広がる世界は、きっとやさしい。

お金を貯める人・使う人・無くても平気な人

今回は、脳科学者「中野信子」さんが以前に出演したラジオでの話していたこと。

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お金を貯める人・使う人・無くても平気な人というテーマの話を、自分メモの意味を含めて書き起こし。

 

脳科学者「中野信子」とは?

知らない人のために、ちょっと紹介。情熱大陸」「ホンマでっかTVといった番組に出て有名になった脳科学者。天才集団MENSAの元会員で、IQはなんと驚異の148。

そんな天才経歴だけど、柔らかい話し方で脳科学を解説してくれて、すんごくわかりやすい!

ついつい気になってしまうタイトルの本が、いろいろ出てて、まだ読めてないままにAmazonのお気に入りリストに入っている。

あなたの脳のしつけ方

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 「頑張ればいい」っていう努力&根性主義で努力に埋没するんじゃなくて、ちゃんと向かいたい方向に向かうために正しい方向にリソース使おうね、って内容。 

 このタイトルも、なかなか強烈↓ 

正しい恨みの晴らし方 (ポプラ新書)

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 というわけで、そんな中野信子先生のお金を貯める人・使う人・無くても平気な人というテーマの話の、書き起こしを以下に。

 

お金を貯める人・使う人・無くても平気な人

アナウンサー堀尾さん(以下、堀尾さん)

お金に関するスタンスは、人それぞれ千差万別といってもいいと思いますが、やっぱり脳の構造によって、お金の使い方も変わってくるんですか?」

 

脳科学者:中野信子(以下、中野信子

「そうですね。脳のつくりの違いによって、お金に対する態度が変わってきます。日本人は、お金を貯める人が多いという印象がありますよね(貯蓄率は世界で1位)。

 

脳内にはセロトニンという神経物質があって、セロトニンが十分にあると安心感を感じたり、やる気になったりする。

 

このセロトニンの量を調節している「セロトニントランスポーター」という物質があって、セロトニントランスポーターは、一度出たセロトニンを、再び細胞内に取り込むことができるので、セロトニントランスポーターが多い人は楽観的になりやすい。

 

で、このセロトニンをリサイクルしてくれる「セロトニントランスポーター」を少なく作れと指示する遺伝子があって、これが俗に「不安遺伝子(S型)」と呼ばれています。

 

この不安遺伝子を持っている人は、「不安なので貯蓄する・冒険しない」という特徴があるんですが、日本人は、この不安遺伝子を持っている人がすごく多い。

 

災害が多い国なので、備蓄することで生き残ってきた、ということが影響しているのではないかと考えられます。

 

セロトニントランスポーターS型の不安遺伝子」を持っている人は、過去の成功例に従う・新しい事にはすぐに飛びつかない・お金をすぐに使わないという傾向があります。」

 

日本人でも「お金を使う人」もいますよね?

堀尾さん

農耕民族不作の時もあるから何年分も貯めておく。そうやって生き残ってきた民族ですもんね。でも、お金を使う人もいますよね?

 

中野信子

「その人の脳はセロトニントランスポーター「L型遺伝子」を持っている人です。いわゆる楽天的・ラテン系。石橋を叩いて壊しても飛び越えるようなタイプ。

 

リスクを顧みずに行動する。ガンガン橋を渡ってしまう。このタイプは日本にはあんまりいなくて、日本人の3%ぐらいしかいない。

 

でも、アメリカだと30%もいて、イタリア・スペインといった南ヨーロッパと、南米に多いタイプです。

 

楽天的なラテン系が、セロトニントランスポーターの「L型遺伝子」を持つタイプ。

不安遺伝子を持つ日本人は、セロトニントランスポーターの「S型遺伝子」を持つタイプ。

 

「L型」のラテン系の人の考え方は、

お金がなくても、その日に稼げばいいじゃないか。

誰かが助けてくれると思っている。

神様がついていると思っている。

 

堀尾さん

「寅さんみたいなタイプですね。その日暮らしで貯めるとか考えない。なんとかなると思っているタイプ。」

 

中野信子

「そして3つ目は、そもそもお金を使いませんというタイプ。ミニマリストというのが流行っていたりしますよね。

 

ミニマリストの人は、もしかしたら「不安遺伝子」が強いのかもしれない。

 

持っていることが既にリスク。失うかもしれないから。だったら持たないでおきましょう、という思考。」

 

堀尾さん

「そういえばNHKに出ていたミニマリストの人は、冷蔵庫・洗濯機・エアコンなにもない。カーテンもない そうじは、ほうき。」

 

中野信子

「全部ないんだ!徹底してますね!」

 

堀尾さん

「何もない。でも、プラスがないから、マイナスも感じない

 

お金が少なくならないし、人と比べることもない。

 

でも、ふつうに暮らしている 欲も湧かない。そういうことみたいです。」

 

中野信子

「まさに、それは「S型の究極形」かもしれませんね。

 

失わないで済むように、そもそもの生活を設計しちゃうという。すごく日本人的だなと思いますね。

 

堀尾さん

「話を戻しますと、日本人は、お金を貯める人が多い。ちょっとの不安でお金を使わなくなる人が多い。だから消費税の増税にも敏感ということですよね。」

 

中野信子

「災害があったときに備えて貯めておきたい人が多い。消費税が上がると、将来が不安だ!もう今もっているお金はできるだけ使わないようにしよう!と景気が冷え込む可能性が高いんじゃないかと思いますね。

 

堀尾さん

「でも日本は、世界一の借金国。国民に借金をしている。」

 

中野信子

「そうですね。借金返済か、景気回復か、どっちを取るか。難しいところですね。」

 

ギャンブルにハマりやすい脳とは?

堀尾さん

「そういえばプロ野球選手やバドミントン選手の賭博、賭け事が問題になったりしてますが、勝ち負けの世界で生きるスポーツ選手はギャンブルにハマりやすいって言っていいんでしょうか?脳と関係があるんですしょうか?」

 

中野信子

「ありますね。あると考えていいでしょうね。ギャンブルが気持ちよく感じるかどうかは、脳から快楽物質ドーパミンが出る、ということで説明できるんですけど、

 

パチンコの大当たりのときには、安心感・安堵感を感じさせるベータエンドルフィンという物質も出るんです。フワフワした気持ちの良い感覚を感じさせる物質。

 

ギャンブルをやる人、やらない人の違い

ドーパミンが出たり、ベータエンドルフィンが出るので気持ち良くて、たしかにギャンブルって楽しいけど、

 

「とはいっても、リスクが高いからやめておきましょう」というタイプの人と、

 

「でも、勝てばいいよね!当たったらスゴイよね!」と思ってギャンブルをやっちゃう、2つのタイプがいると思うんですが、

 

この違いについて、2012年に高橋英彦という京大准教授の方が発表した研究があります。

(探してみたら、あった↓)

ギャンブル依存症の神経メカニズム -前頭葉の一部の活動や結合の低下でリスクの取り方の柔軟性に障害- — 京都大学

 実験の結果、患者は許容できるリスクの大きさを柔軟に切り替えることに障害があり、リスクを取る必要のない条件でも、不必要なリスクを取ることを確認しました。

ギャンブルへの慎重さに脳内のノルアドレナリンが関与 — 京都大学

 

脳内にノルアドレナリンという興奮・覚醒・集中・意欲が出る働きがあり、同時にストレス・不安を感じたときにも出る物質がある。

そのノルアドレナリンが放出された後に、もう一度リサイクルするようなタンパク質「ノルアドレナリントランスポーター」という物質がある。

 

このタンパク質「ノルアドレナリントランスポーター」が少ない人は、ノルアドレナリンが出て興奮した後、

ノルアドレナリンがリサイクルされないので興奮が落ち着いていって「まぁ楽しいのはわかるけど、リスクが高いからやめとこう」となるんですけど、

 

ノルアドレナリントランスポーター」が多い人は、興奮が続いちゃうので「不安を抑え込んで、リスクを顧みず、ギャンブルにのめり込んでしまう」傾向にあるとわかりました。


ハイリスク・ハイリターンを好む遺伝子

動物(ラット)実験でも、同じような結果が出ていて、「確実に2滴のジュースが出るレバー」と、「たまに4滴出るけど、出ないときもあるレバー」を用意しておくと、ハイリスク・ハイリターンのレバーを好むラットがいるんですよ。

 

要するに、生まれつき「ギャンブル好き」「やめておくタイプ」と分かれているということなんですね。

 

ギャンブル好きなラットは、おもしろくないからなんでしょうか、安定して2滴出るほうにはいかないんです。

 

ただ、これはどちらが良い悪いということではなくて、

2種類とも生存競争で生き残っているということは、2通りの戦略があって、

どちらもそれなりに正しいので、どちらの遺伝子も生き残っている。

 

ギャンブル好きの意外な才能

ギャンブル好きな4滴のレバーに行っちゃう人は「リスクを恐れない才能」があるので、スポーツとか、本番に強い

みんなが見ていてプレッシャーが掛かるほど本領を発揮できるというタイプなので、スポーツ選手としては才能があります。

 

ギャンブル好きの性質で成功した、あのお笑い芸人 

堀尾さん「じゃあ、ギャンブル好きな人が、ブレーキをかけるには?どうしたらいいんでしょうか?何かできることってあるんでしょうか?」

 

中野信子「ギャンブル好きな方で、有名な方だと、極楽とんぼの加藤さんもギャンブルがお好きだったらしいんですけども、

お笑いの世界で成功するほうが、よっぽどギャンブルだなと、ある時に気づいてからは、

 

ゲームとしてのギャンブルに興味がなくなって、お笑いの世界で大成功した。ギャンブル好きの性質を仕事に生かして大成功した良い例ですよね。

 

ギャンブル好き→恋愛では、どうなる?

堀尾さん「これ、恋愛に関しても言えるんですか?」

 

中野信子「恋愛に関しても同じで。《リスクを恐れず、果敢に美人に挑戦する男性》もいれば、

《オレなんかダメだよな、美人には相手にされないよなということで、安定して結婚できそうな相手を選ぶ男性》がいて、どっちを選ぶかは遺伝子が決めているということなんですね。

 

堀尾さん「それは女性にも言えるってことですよね?」

 

中野信子「そうですね。女性も安定志向か、危険な女か、というのはありますね。これも遺伝子が決めている。」

 

堀尾さん「つまり、そういうギャンブル好きの遺伝子を持っている人は、違う分野でチカラを発揮するように持っていったほうがいい、ということですね。」

 

中野信子「そうですね。ゲームとしてのギャンブルではなくて、人生に活きるようなギャンブルのやり方を学びましょう、ということですね。」

 

堀尾さん「なるほどー、わかりました。だからスポーツ選手には、こういうギャンブル好きな人が多いというのが、よくわかりますね。

それでは、今週の締めをお願いします!」

 

締めの言葉! 

中野信子

「ギャンブル好きの人は、リスクを恐れないその才能を、もっと別のことに活かしましょう。」



というわけで、

今回は脳科学者、中野信子さんのお話を、書き起こしてみました。 

 

ちなみに前半に出てきた「S型遺伝子(不安遺伝子)」「L型遺伝子」についてですが、これはどちらかだけを持っているというわけではなく、父親と母親からもらった遺伝子の組み合わせで自分の遺伝子の持ち方が変わるらしい。

なので厳密に言えば「SS」「LS」「LL」の3種類がある。

僕はどれかな〜と考えたときに、リスクをあまり大きく評価せず、クレジットカードを使いまくってカード地獄になるという後先を考えない愚行をしてしまったので、中間の「LS」か、場合によっては「LL」のラテン系なのかな。。

 

いや、でも、日本に3%しかいない「LL」ってのは、僕みたいに「どうしよっかな〜」とウニウニ考え込むようなタイプじゃなくて、どんどん突き進んじゃうホリエモンとか、

多動力 (NewsPicks Book)

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新しい取り組みや、面白い取り組みをじゃんじゃん仕掛けちゃうキングコング西野みたいな人のことを「LL型」と言うのかも。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

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まーともあれ、音声を《書き起こしてみてわかった》のが、書き起こしながら関連情報を調べたりするんで、《ただ音声を聞いているだけ》よりも、情報が頭に入った!という感覚がある。

 

いまさらだけど、この「ブログを書く」って行為、すんごく良いかも!

 

インプットした内容を、改めてアウトプットすることで、インプットした内容が、自分の中で強化される!

 

おし、いっちょカシコくなった気がする!

 

ギャンブルと遺伝子の関係がわかったところで、

 

そんじゃあ、宝くじ100万円分、買いに行ってくる!(どあほう、、)